INFORMATIONお役立ち情報
- トップ>
- お役立ち情報
お役立ち情報
人気情報ランキング
- 1【中国D87】 全社員ができるデータ分析ツールが企業競争力を左右する
- 2【中国D88】 日系企業が言語化を苦手とする理由と言語化最良の方法
- 3【中国D67】 ニッチなキーワードの百度検索はどのくらい検索されているのか
- 4【中国D68】 ニッチなキーワード検索による「百度リスティング広告」の価値
- 5【中国D55】 百度リスティング広告は最も短期で成果が出る集客方法
- 6【中国D77】 ホームページ上の「サイト内検索」の重要性とその活用方法
- 7【中国D52】 コンテンツSEOが「Web集客の主流」になった背景と理由
- 8【中国D80】 WordPressのパラメーターによる「ホームページ検索機能」
- 9【中国D82】 DM1番目の理由は顧客の期待値やニーズを把握するため
- 10【中国D48】 第1位は中国でWeb集客したい(コンテンツSEOが主流)
【中国D17】 中国BtoB企業がマーケティング活動で遅れている理由2024.07.18
今回は、中国の日系BtoB企業がマーケティング活動に遅れている
理由についてお話する。
1. 中国BtoB企業のマーケティングの課題として、主に以下が
挙げられる。
・社内ノウハウは社外に漏らしてはならない企業秘密
・代理店が販売する独特の商習慣
・成功事例が少なく、リソースも不足しがち
・営業部署との連携に難航しやすい社内での理解不足
2.【課題❶】培ったノウハウは社外に漏らしてはならない企業秘密
①企業秘密の保持とマーケティング活動のジレンマ
BtoB企業において、培ったノウハウや技術は、
企業秘密として厳重に管理されるべきものである。
↓
しかし、この秘密保持が、
「マーケティング活動の障壁となること」がある。
例えば、製品の厚みや、組み立て順序、使用する薬品の
配合割合など、事業の根幹に関わる情報は公開できない。
②見込み客の創出と育成の課題
見込み客の創出と育成においては、以下のコンテンツが重要である。
・顧客に興味や関心を持ってもらうコンテンツ
自社商材の強みや他社商材との差別化ポイントを明確に伝える。
・購入へのモチベーションを高めるコンテンツ
自社商材がどのような課題をどのように解決できるかを具体的に示す。
↓
しかし、これらのコンテンツ作りには難しさがある。
特に「技術流出の懸念がある」ため、
情報の公開範囲を慎重に検討する必要がある。
③自社ノウハウの公開がもたらすBtoBマーケティングの新たな潮流
近年、BtoBマーケティングでは「自社のノウハウ」を
社外に公開し、広く共有することが主流となってきている。
↓
この社外に公開するトレンドは、以下の重要な役割を果たしている。
・業界内でのリーダーシップを確立できる
・企業の信頼性向上
・新たなビジネスチャンスの創出
3. 自社ノウハウの公開がもたらすメリット
【メリット❶】業界内でのリーダーシップを確立できる
自社のノウハウを公開することで、他社との協力や、
競争が活発化し「業界全体での技術革新」が進む。
(例❶)ある製造業の企業は、自社の生産ラインの
効率化に関するノウハウを公開した。
この情報を元に、他の製造業者も、自社の生産ライン
を改善し、結果として、業界全体の生産効率が向上した。
↓
この企業は「業界内でのリーダーシップ」を確立し、
他社からの信頼を得ることができた。
【メリット❷】企業の信頼性向上
有益な情報を公開することで、企業の信頼性が向上する。
↓
顧客やパートナー企業は、その企業が持つ専門知識や、
技術力を評価し「信頼を寄せる」ようになる。
(例❷)あるIT企業は、セキュリティ対策のノウハウを
公開することで、顧客は、その企業のセキュリティ対策
に対する信頼感を持つようになった。
【メリット❸】新たなビジネスチャンスの創出
ノウハウの公開は、以下のきっかけにもなる。
「新たなビジネスチャンスを生み出す」
↓
他社が公開された情報を元に新しい商材を開発すること
で、共同プロジェクトや、パートナーシップが生まれる
ことがある。
(例❸)あるIT企業は、サイバーセキュリティに関する
ノウハウを公開した。
この情報を元に、他のIT企業も自社のセキュリティ対策を
強化し、結果、業界全体のセキュリティレベルが向上した。
↓
この企業はこの取り組みにより、顧客からの「信頼を得る」
ことができ、新たなビジネスチャンスを創出した。
4. 競争力の維持と強化
①多くの場合、自社のノウハウを外部に公開しても、
「企業の競争力は下がらない」傾向にある。
↓
むしろ、有益な情報を持っていることを示すことで、
自社の強みをアピールすることができる。
②情報公開を積極的に進める企業が増えている背景には、
以下の理由がある。
【理由❶】ブランド価値の向上
情報を公開することで「企業のブランド価値が向上する」。
↓
顧客やパートナー企業は、その企業が透明性を持ち、
信頼できる存在であると認識する。
例えば、ある企業が環境保護に関するノウハウを公開する
ことで、環境意識の高い顧客からの支持を得ることができる。
【理由❷】市場での差別化
他社が持っていない独自のノウハウを公開することで、
「市場での差別化を明確に図ること」ができる。
例えば、ある企業が独自のマーケティング手法を公開する
ことで、競合他社との明確な差別化を図り、競争優位性を
確立することができる。価格競争に巻き込まれにくくなる。
■自社のノウハウを外部に公開し、広く共有する方法は、
BtoBマーケティングにおいて「有効な戦略」である。
企業の信頼性を向上させ、新たなチャンスを創出できる。
5.【課題❷】代理店が販売する商習慣
①代理店依存の商習慣
中国の日系BtoB企業では、自社での直売ではなく、
代理店(専門商社)に販売を依頼するケースが多く見られる。
↓
下記のような「マーケティング活動を代理店が行っている」
というBtoB企業は、少なくない。
②代理店制には、以下のようなメリットがある。
・顧客からの問い合わせに代理店がニーズに合致した商材を提案する
・購入してくれそうな顧客を見つけて営業をかける
・変化するマーケットの需要を汲み取って提案する商材を変更する
・自社商材がどんな顧客の課題をどう解決できるのか考える
例えば、あるBtoB企業では、
代理店が、変化するマーケットの需要を汲み取り、
提案する商材を変更し、顧客の課題を解決している。
↓
しかし、このような代理店依存の商習慣が、企業自身
のマーケティング活動を遅らせる要因となっている。
③自社マーケティング活動の必要性の低下
「代理店にお願いしておけば、販売先を見つけてきてくれる」
という構造が既にあるため、BtoB企業が直接、自社で市場や
自社商材の分析、顧客ニーズの深掘りなどのマーケティング
活動を行う必要性が薄くなっている。
例えば、ある企業では、代理店が介在することで、見込み客数
や問い合わせ数などの数値を直接把握することが難しくなり、
顧客リストも社内に蓄積しにくくなっている。
さらに、複数の代理店への販売委託となれば、
営業活動の全体像は、ますます複雑になる。
■BtoB企業がマーケティング活動において遅れている理由は、
代理店依存の商習慣や、自社マーケティングの必要性の低下にある。
6.【課題❸】成功事例が少なく、リソースも不足しがち
①成功事例の少なさ
多くのBtoB企業は、これまでマーケティング活動を
ほとんど行ってこなかったため「業界全体としてノウハウ」
が乏しく、成功事例の種類や数が少ない傾向にある。
例えば、ある企業では、マーケティング活動を始めたばかり
で、どのような戦略が効果的かを模索している段階である。
↓
このような状況では、他社の成功事例を参考にすることが
難しく、自社で試行錯誤を繰り返す必要がある。
②リソース不足
中国国内には、BtoBマーケティングに関する
専門的な知識を持つ人が圧倒的に不足している。
豊富な経験がある「マーケティング専任の担当者の採用」
が難しく、ほとんどのケースで他の業務に従事している
社員が、マーケティング業務も兼務することになる。
(例❹)ある企業では、営業担当者がマーケティング
活動も兼務しており、時間やリソースが限られているため、
十分な成果を上げることができていない。
これでは、専門知識に乏しい社員が他の業務の片手間に
マーケティングを行うことになり、成果が出ないのは明白。
(例❺)あるBtoB企業がリソース不足を克服し、
マーケティング活動を成功させたケース。
この企業は、まず社内のリソースを見直し、
マーケティング専任の担当者を育成することに注力した。
また、デジタルマーケティングの活用も進めた。
↓
例えば、企業ブログや、ホワイトペーパーなどのコンテンツ
を通じて、顧客に有益な情報を提供し、信頼関係を築いた。
結果、新規顧客の獲得や既存顧客のリピート率が向上した。
■BtoB企業がマーケティング活動において遅れている理由は、
成功事例の少なさと、リソース不足にある。
7.【課題❹】他部署との連携に難航しやすい社内での理解不足
①既存顧客との関係作りを重視する文化
BtoB企業では、これまで既存顧客との関係作りを重視し、
「属人的な営業方法で利益を上げてきた過去」がある。
↓
営業担当者が個々の顧客と信頼関係を築き、
その関係を元にビジネスを展開してきた。
②このような文化は、顧客との深い信頼関係を築く上では有効
だが、組織全体でのマーケティング活動を阻む要因ともなる。
例えば、ある企業では、営業担当者が「顧客は信頼関係・
人間関係で獲得した自分の客」であり、社内で顧客リスト
を共有するなんてもってのほか、と考えるケースが見られる。
↓
このような考え方が根強いと、マーケティング活動のための
「データ共有」や「データ分析」が難しくなる。
②営業部との連携の難しさ
マーケティング活動を効果的に進めるためには、
営業部などの部署との連携が不可欠である。
↓
しかし、「属人的な営業方法が主流である企業」
では、営業部との連携が難航しやすい。
(例❻)あるBtoB企業が営業部との連携を強化し、
マーケティング活動を成功させたケース。
この企業は、まず社内のコミュニケーションを
改善するための取り組みを行った。
定期的な部門間ミーティングを開催し、情報共有の場を設けた。
顧客データベースを統合し、全社でアクセスできるようにした。
■BtoB企業がマーケティング活動において遅れている理由は、
営業部との連携に難航しやすい社内での理解不足にある。
(参考)コロナ禍を経た後の 正しい「中国 BtoBマーケティング」
「この記事についてのご意見をお聞かせください」ご意見を反映させてお役立ち情報を作成していきます。
本ホームページの収録内容はすべて当社に著作権があります。
無断転載・複製は、固くお断りいたします。
以下の場合には、お気軽にお問い合わせください。
サービス内容 / 機能の実現性 / お⾒積もり