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【中国A81】 潜在顧客層に提案する新時代の営業スタイル「インサイト営業」2022.11.21
競合他社との競争が激しくなった現代、BtoB企業では、
顧客の表面的な欲求である「顕在ニーズ」だけではなく、
顧客すら気づいていない購買理由である「顧客インサイト」
の把握が重要視されてきている。
(上記の図をクリックすると、拡大表示する)
1.顧客インサイトの意味とは
営業に当てはめると、以下。
・ 顧客の潜在課題
・ 顧客がまだ自分たちで気づいていないこと
「ソリューション営業」の方法では、顧客が気づいている顕在課題しか得られない。
ここに、これからの営業のポイントがある。
お客様の声を集めることにより、以下を発掘し、抜き出すことができる。
・ 顧客さえも気づいていない潜在課題
・ 顕在化していない本音
2. インサイト営業とは
①お客様の理念や、ビジョンを実現するための新しい営業スタイル。
顧客が抱えている潜在課題を先回りして、情報提供や提案をする。
②提案事例
・ お客様の理念実現に導く提案
・ 潜在課題に対する解決提案
・ 将来の機会やリスクを見越した提案
3. インサイト営業の特徴を、ソリューション営業との違い
【違い❶】ターゲット顧客
インサイト営業は、以下をターゲットにする。
・ 理念やビジョンを明確に打ち出している企業
・ 環境変化にさらされていて、新しい打ち手を模索している企業
【違い❷】事前準備
お客様から理念やビジョンを引き出す。
これらを聞くための質問を考えることが事前準備になる。
【違い❸】商談内容
理念や、ビジョンの徹底的に傾聴する。
顧客の経営層から、以下を引き出すことが大切。
・ 会社が大切にしている価値観
・ 将来に向けてのありたい姿
【違い❹】提案内容
インサイト営業の提案内容は、未来志向のもの。
↓
将来的に達成したいことに向けて、以下をクリエイティブに提案する。
・ どのように会社を動かしていくのか
・ どのように社会に影響を与えていくのか
4. ソリューション営業との違い
インサイト営業も、顧客に提案することはソリューション営業と同じ。
①「ソリューション営業」が提案するのは、顕在課題。
顧客がすでにどこにどのような問題があるのかに気付いており、
解決策を探っている状態。
↓
ネット検索ができる現代では、
顧客は自覚している顕在課題の解決策を自分で見つけられるようになった。
顧客は顕在課題を見つけた段階で、導入する商材を検討し始める。
顕在課題にアプローチするソリューション営業は、成果を上げにくくなっている。
②「インサイト営業」が提案するのは、潜在課題。
顧客がまだ気がついていない潜在課題は、
自然に気がつくことが難しく、ネットで検索しても解決は容易でない。
顧客自身もまだどこに課題があるのか分からない、
もしくはそもそも課題が生じていることすら、気付いていない状態。
↓
そこで、気づきを与え、提案する商材を用いる。
潜在課題を見つけ出して、解決策を提案する。
成果を上げにくくなりつつあるソリューション営業は、
今後ホームページに置き換わっていく可能性がある。
5. どちらも対話を重視するのが特徴ですが、目的が違う
①ソリューション営業では、お客様が抱えている課題を聞き取ることで終わる。
以下の要望を確認して、それに合った商材を提案する。
・ 必要な解決策にどれだけの予算をかけられるか
・ いつまでに欲しいか
あくまでもお客様の話す内容に対応する、というスタイル。
②インサイト営業では、顧客の業務プロセスや、現場での苦労を聞き取る。
そこから問題点を定義し直す。
たとえお客様が、「ここに問題がある」と言っていても、
さらに深掘りをして課題を洗い出す作業から行う。
↓
営業担当者は、分析と、その根本的な課題の内容と解決策を提示する。
6. 必要となる営業スキル
インサイト営業では、「洞察力」が非常に重要な要素となる。
以下を理解した上で、「どんな潜在課題があるのかを見極めること」が求められる。
・ 顧客がどのようなビジネスをしているか
・ どのような商習慣があるのか
その上で、本質にある成長を阻んでいる潜在課題を見つけ出す。
7. 営業組織においてインサイト営業を実践するメリット
【長所❶】価格競争の影響を受けにくい
①潜在課題を解決できれば、自社に対する信頼は高まる。
・ 顧客から業務プロセスや、課題が生じている場面を聞き取る
・ 率直に分析内容や解決策を提示する
↓
以下に思ってもらえる存在になれれば、価格よりも自社への信頼が優先される。
「この営業は自分の気がつかない課題を見つけてくれる」
②インサイト営業により発見された潜在課題は、まだ解決策が市場に浸透して
いない場合も多いため、価格競争が存在していないと考えられる。
「自社だけが課題解決できる」というオンリーワン状況を作り出せれば、
価格競争の影響を受けずに営業できる。
【長所❷】受注率の向上
顧客に納得してもらえる割合が高くなるため、以下になる。
・ 購買につながる可能性が強まる
・ 深く長い関係を持てるため、リピート案件の確保に繋がる
【長所❸】自社の価値向上
「あの会社に頼めば、課題の洗い出しをして解決までしてくれる」
という評判が立てば、同じような商材を扱っている競合会社と比較されても、
以下の付加価値を付けられるため、自社の価値は非常に高いものとなる。
・ 業務効率が向上する
・ 潜在問題の解決につながる
・ 他社にはない優位性を出せる
【長所❹】新規市場の開拓につながる
①既に明らかになっている顕在課題を解決するソリューション営業は、
競合他社が自社と似た機能をもった商材を展開している市場も多く、
競争性が高いレッドオーシャンになっているケースが多い。
②インサイト営業により発見した潜在課題
既に市場で「よくある課題」として認知されていたなら、顧客はネット検索により、
解決策を見つけている可能性が高い。
インサイト営業により発見した潜在課題は市場で広く認知されていない場合が多い。
↓
インサイト営業により発見した潜在課題を解決するための商材を提供することで、
新規市場となる「ブルーオーシャン」を開拓できる可能性が高まる。
【長所❺】集客の幅の拡大
顧客インサイトを理解することで、以下が可能になる。
・ 新しいマーケティング施策の実施
・ 顧客への提案
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