上海物来喜電子商務有限公司

【中国D30】 貴社は中国市場に歓迎されていますか。貢献していますか。2024.08.08

 

 

 1. 貴社は中国に歓迎されるような良いことをしていますか

①こういう気持ちがないと、ただ市場を取りに来たという
だけでは、中国ビジネスは上手くいかない（成功しない）。

中国側にしたら「市場を取りに来たというだけの企業」は、
喜ばしい気持ちになれない（歓迎できない）ため。

 

 

②中国市場でビジネスをする際には、以下を感じているよう
では、成功は難しいと考える。
「単に市場を取りに来たというアウェーな印象」

 

アウェーとは、元々の「敵地」の意味から転じて、ビジネスシーンにおいても、
「不利な場所や立場」「場違いな場所」「居心地の悪い場所」「孤立している
状況」という意味で「アウェー」が用いられるようになった。

自分と周囲の間に壁を感じるときや、自分が周囲に迎えられていないとき、
周囲から孤立していると感じるときなどに使われる。

 

 

③だから、アウェーでない環境へ持っていく（受け入れられる）
には、中国の企業や購買者に対して、以下が鍵になる。
「中国でどのように価値を提供し、信頼を築くか」

 

 

④今回は、自社ホームページを通じて、
中国市場でどのように価値と信頼を築くかについて、お話する。

 

 

 

 2. 中国市場への貢献を明確に示す

①貴社がビジネスをしている中国市場で、
「どのような貢献をしているか」を示すことが、重要である。

 

 

②例えば、以下のような具体的な事例を自社ホームページで、
紹介することが考えられる。

【貢献事例❶】地域社会への貢献

「貴社が地域社会にどのように貢献しているか」
を具体的に示す。

例えば、新しい市場の開拓や、地元の学校や病院
への寄付、環境保護活動への参加など。

 

 

【貢献事例❷】雇用創出

「貴社が中国でどれだけの雇用を創出しているか」
を具体的示す。
　　　　↓
地元の人材を積極的に採用し、
彼らのスキルアップを支援していることを強調する。

 

 

【貢献事例❸】技術移転

「貴社が持つ先進的な技術を中国に導入し」、
現地の産業発展に寄与していることを示す。
　　　　　　　　↓
具体的なプロジェクトや成功事例を紹介する。

 

 

 

 3. 信頼を築くための透明性と誠実さ

信頼を築くためには「透明性」と「誠実さ」が不可欠である。

ホームページを通じて、以下のような情報を提供する
ことで、信頼を築くことができる。

                ・企業のビジョンとミッション
                ・経営陣の紹介
                ・透明な業績報告

 

 

【情報提供❶】企業のビジョンとミッション

貴社のビジョンやミッションを明確に示し、それが
「中国市場でどのように実現されているか」を説明する。

 

ビジョン（Vision）とは、企業として将来にどのような夢を描いているか、
この先どのような企業になることが理想かを表すこと。

ビジョンを掲げることでゴールとなる理想の会社像を共有できれば、
すべてのメンバーが同じ目的をもって仕事ができるという考え方から、
ビジョンを設定する企業が多い。

ミッション（Mission）とは、企業が果たすべき使命のこと。
つまり、企業が何を目的に事業を遂行しているのか、何のために社会に
存在しているのかを表すものがミッションである。

 

 

【情報提供❷】経営陣の紹介

経営陣のプロフィールや経歴、ビジョンを紹介する。
        ↓
これにより「企業のリーダーシップに対する信頼感」
を高めることができる。

 

 

【情報提供❸】透明な業績報告

定期的な業績報告を公開し、企業の経営状況を透明に示す。
      ↓
「環境・社会・ガバナンス（ESG）に関する取り組み」
を特に強調する。

 

ガバナンスとは、管理体制を構築し、組織をまとめること。

近年は、ビジネスのグローバル化が進み、海外子会社を作る
など、国境を越えた事業展開を行っていく事例が増えている。
国内外で異なる価値観や文化の差が、リスク要因となる可能性もある。

海外の利害関係者への対応や、文化や価値観の異なる場所で、
適正な経営を行っていくためには、ガバナンス強化は必要不可欠といえる。

 

 

 

 4. 中国市場に特化したコンテンツの提供

①「中国市場に特化したコンテンツを提供すること」で、
現地の企業や購買者に対する理解を深めることができる。

 

 

②以下のようなコンテンツを自社ホームページに掲載する
ことで、理解を深めることができると考えられる。

　　　　　・現地のニーズに応える商材
　　　　　・現地に配慮した情報発信
　　　　　・現地語での情報提供

 

 

【コンテンツ❶】現地のニーズに応える商材

貴社商材が「どのように現地のニーズに応えているか」
を具体的に示す。
       ↓
成功事例や顧客の声を紹介することで、信頼感を高める。

 

 

【コンテンツ❷】現地に配慮した情報発信

「現地の文化」や「現地の習慣」に配慮した情報発信を行う。

 

 

【コンテンツ❸】現地語での情報提供

自社ホームページのコンテンツを
「現地語（中国語）で提供すること」は、非常に重要である。

普通話だけでなく、ビジネスをする場所によっては、
「現地の方言（広東語など）」で提供することにより、
現地の企業や、購買者に対するアクセス性が向上する。

 

 

 

 5. インタラクティブなコミュニケーションの促進

①「インタラクティブなコミュニケーションを促進すること」
を自社ホームページを通じて行い、現地の顧客との距離を
縮めることができる。

 

 

②以下のような取り組みが考えられる。

【双方向の促進❶】FAQセクションの充実

よくある質問（FAQ）セクションを充実させ、
顧客が疑問を解決しやすい環境を提供する。

 

 

【双方向の促進❷】ソーシャルメディアとの連携

WeChat公式ページと自社ホームページを連携させ、
顧客とのコミュニケーションを強化する。
                 ↓
ソーシャルメディアを通じて、顧客の声を収集し、
フィードバックを反映させることが重要である。

 

 

 

 6. データ管理とセキュリティの強化

①「データ管理」と「セキュリティの強化」は、
信頼を築くための重要な要素である。

 

 

②以下のような取り組みを行うことで、
顧客の信頼を得ることができる。

【取り組み❶】個人情報保護方針の明示

「個人情報保護方針」や「セキュリティポリシー」を明示し、
顧客のデータが、どのように管理されているかを説明する。

 

 

【取り組み❷】セキュリティ対策の強化

「最新のセキュリティ技術」を導入し、顧客データを保護する。
                      ↓
具体的なセキュリティ対策を
自社ホームページで紹介することで、信頼感を高める。

 

 

【取り組み❸】データの透明性

「データの収集・利用に関する透明性」を確保し、
顧客に対してどのようにデータが利用されるかを明示する。

 

 

③具体的には、以下のような情報を提供することが考えられる。

（情報提供❶）データ収集の目的と範囲

どのようなデータを収集し、
それをどのような目的で使用するのかを明確に説明する。

例えば、顧客の購買履歴を分析して、
よりパーソナライズされたサービスを提供するためなど。

 

 

（情報提供❷）データの共有と第三者提供

データが第三者と共有される場合、
その目的と共有先を明示する。

例えば、物流業者との連携による配送情報の共有など。

 

 

（情報提供❸）顧客の権利と選択肢

顧客が自分のデータにアクセスし、
修正や削除を要求できる権利について説明する。

また、データの収集や、
利用に対する同意を撤回する方法も明示する。

 

 

 

 7. 社内の連携とスキルアップ

①自社ホームページの運営には、
「社内の連携」と「スキルアップ」が欠かせない。

 

 

② 特に、営業部や人事部との連携が重要である。

【連携❶】営業部との連携

営業部と連携し「顧客ニーズを把握すること」
で、自社ホームページのコンテンツを充実させる。
               ↓
営業部からのフィードバックを反映させることで、
より顧客に寄り添った情報提供が可能になる。

 

 

【連携❷】人事部との連携

人事部と連携し、自社ホームページを通じて、
「採用活動を強化する」。
               ↓
企業の魅力をアピールし、優秀な人材を確保する
ためのコンテンツを提供する。

 

例えば、以下のようなコンテンツを掲載することで、
求職者に対して、企業の魅力を伝えることができる。

                 ・社員インタビュー
                 ・職場環境の紹介
                 ・キャリアパスの説明 など

 

 

【連携❸】スキルアップの推進

「ホームページ運営を関わる社員のスキルアップ」を推進する。

定期的に研修を開催し、最新技術やトレンドを学ぶ機会を提供する。
                             ↓
これにより、スタッフのスキル向上を図り、
より質の高いコンテンツを提供することが可能になる。

 

 

 

 8. 継続的な改善とフィードバックの活用

①ホームページの運営は一度作成して終わりではなく、
継続的な改善が必要である。

 

 

②顧客からのフィードバックを活用し、
常に改善を図ることが重要である。

【改善❶】フィードバックの収集

顧客からのフィードバックを
積極的に収集し、改善点を把握する。
             ↓
顧客へのヒアリングや、アンケートを通じて、
顧客の意見を自社ホームページに反映させる。

 

 

【改善❷】定期的な見直し

自社ホームページのコンテンツや、デザインを定期的に
見直し、最新のトレンドや技術、セキュリティに対応する。
     ↓
これにより、常に、
魅力的なホームページを維持することができる。

 

 

 

 9. まとめ

①中国市場で成功するためには、「単に市場を取りに来た」
というアウェーな印象を与える形になっては良くありません。

 

 

②現地の企業や購買者に対して、価値を提供し、
「中国市場の顧客に貢献し、信頼を築くこと」が重要です。

 

【貢献する❶】自社ホームページを通じて、貴社は、
以下の方法により、信頼を築くことができます。

・中国市場にどのように貢献しているかを明確に示すこと
・透明性と誠実さを持って情報を提供すること

 

 

【貢献する❷】以下の方法により、顧客との距離を
縮めることができます。

・現地ニーズに応えるコンテンツを提供すること
・インタラクティブなコミュニケーションを促進すること

 

 

【貢献する❸】以下を行うことで、自社ホームページ
の価値を最大限に引き出すことができます。

       ・データ管理とセキュリティの強化
       ・社内の連携とスキルアップ
       ・継続的な改善

 

 

 

今回はファーストリテイリング社の柳井会長の言葉を参考にしました。

以下の言葉には、海外ビジネス成功の本質が凝縮されています。
「貴社は海外に歓迎されるような良いことをしていますか」

市場を取りに来ただけの企業は、現地で歓迎されることはありません。

 

柳井会長の言葉にあるように、
「海外ビジネスの成功には市場を超えた価値提供」が求められます。

中国日系企業は、この教訓を胸に、真に歓迎される存在となり、
中国市場で持続的な成功を収めることができるようにしたいものです。

 

 

（参考）中国現地法人自身が独自にビジョンを持たないと、どうなる？

 

 

 

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